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早稲田大学では、学生が実社会とつながる学びを体験できる場として、企業連携ワークショップや地域連携ワークショップを数多く実施しています。これらのワークショップは、教室での座学では得られない**「実践的な知識」や「社会との接点」、そして「課題解決力」**を養う貴重な機会です。
企業や地域が実際に抱えている課題に、学生自身が当事者として取り組むことで、将来の仕事に直接つながるスキルや考え方を体得できます。また、こうした課題は、決まった答えのない「正解のない問題」であることが多く、学生たちは試行錯誤を重ねながら自分なりの答えを見つけ出す力を磨いていきます。
太郎ブログ
こんにちは!太郎順平です。今回は,早稲田大学の企業・地域連携ワークショップについてご紹介します。早稲田大学は日本トップの私立大学ということもあり,連携する企業のレベルがとても高く,より濃い内容の経験ができるでしょう。
このブログでは,早稲田大学に通う田舎者の僕が,早稲田大学に入学できた理由や早稲田大学に通って分かった早稲田の実態,一人暮らしで感じたことなどについてブログを書いています。ブログどんどんあげるので,良ければ他の投稿も見てくださいね!!
企業連携ワークショップ:社会とつながるリアルな学び

早稲田大学では、学生が実社会と接続しながら学びを深める実践の場として、「企業連携ワークショップ」を展開しています。このプログラムは、Project-Based Learning(PBL)型学習を取り入れており、学生が実際の企業と連携しながら、現実社会の課題に取り組むスタイルです。
PBL型ワークショップとは?
PBL(Project-Based Learning)は、「課題解決型学習」とも訳される教育手法で、与えられたテーマに対して、学生が自ら調査・分析・討論・実践を重ねながら解決策を導き出していくアクティブ・ラーニングの一種です。従来の一方向的な知識伝達型の授業とは異なり、自分で考え、仲間と議論しながら答えを創り出す力が問われます。
企業連携ワークショップでは、このPBLを応用し、学生たちが企業と共にリアルな課題に挑みます。たとえば、以下のようなテーマがあります:
- マーケティング戦略の提案
- 新商品のコンセプト開発
- 企業のサステナビリティ(環境・社会課題)への対応策の検討
これらの課題に対し、学生たちはグループで調査を行い、議論を重ね、最終的には企業の経営陣に向けて提案を行います。
ワークショップの基本構成(約2ヶ月)
企業連携ワークショップは、以下のような流れで進行します。およそ2ヶ月間にわたって8つのステップを踏みながら、段階的に理解と提案の精度を深めていきます。
- オリエンテーション
ワークショップの目的や流れを把握し、課題となるテーマの背景を理解します。企業担当者から直接説明を受けることもあります。 - 公式ワークショップ
課題に対する理解を深めるための講義やディスカッションを実施。企業が抱える現状やニーズについて詳細な情報を得る機会です。 - 自主グループワーク(前半)
学生同士でグループを組み、仮説構築や市場調査、フィールドワークなどに取り組みます。自分たちで進める自主的な活動が中心です。 - 企業担当者からのフィードバック
途中経過を企業担当者に報告し、アドバイスや課題修正の指導を受けます。ここで方向性のズレを修正し、提案の質を高めます。 - 中間報告会
各グループが中間案を発表し、企業側・教員側からの評価と質疑応答を受けます。他のグループのアイデアを知ることも刺激になります。 - 自主グループワーク(後半)
中間報告を踏まえて企画案を練り直し、より具体的・実現可能な形にブラッシュアップします。実地調査やインタビューも含まれる場合があります。 - プレゼン練習
本番のプレゼンテーションに向けて、構成・話し方・資料づくりなどを徹底的に練習。フィードバックを重ねて完成度を高めます。 - 最終報告会
企業の経営層や実務担当者の前で、提案を正式にプレゼンテーションします。最優秀チームが表彰されることもあります。
実在企業との連携で得られる本物の経験
このワークショップの最大の特長は、本物の企業とリアルな課題を共有し、提案を行う点にあります。学生の提案は単なる学習課題ではなく、経営の意思決定に関わるヒントとなる可能性もあり、真剣な視点と責任感が求められます。
たとえば2024年度には以下の企業が連携先となりました:
- 株式会社電通
- 株式会社読売新聞社
- 野村證券株式会社
これらの企業の監修のもと、市場分析・競合調査・フィールドワークを重ね、最終的には経営トップに向けたプレゼンを行います。第一線で活躍するプロの思考に直接触れられるという点でも、他の大学にはない魅力があります。
成長が見られた力①:物事を論理的に考える力
このワークショップを通じて、特に大きく伸びるのが論理的思考力です。企業の課題に対して「なぜこの問題が起きているのか」「どのような解決策が妥当なのか」「なぜその提案が有効なのか」を筋道立てて考える力が問われます。
こうした力は、就職活動の場面はもちろん、社会人として働き出した後にも極めて重要です。たとえば、プレゼンの場面や、上司への報告、クライアントへの説明など、説得力ある説明を求められる場面で発揮されます。感覚や思いつきでなく、根拠と構造を持って話す力は、多くの場面で周囲の信頼を得る武器になります。
成長が見られた力②:健全に批判する力
もう一つ大きく伸びるのが、**「健全な批判力」**です。他者のアイデアをただ否定するのではなく、「この部分は良いが、ここは再検討したほうがよい」と建設的に指摘する力が育まれます。これは単なる批判ではなく、対話を通じてより良いものを共に創るための力です。
将来的には、チームでの協働やプロジェクトマネジメントの場面で大いに役立ちます。たとえば企業の会議やプロジェクト進行の中で、「上司や同僚の意見に冷静に異議を唱える」「建設的に代案を提示する」ことができる人材は重宝されます。このような批判的思考は、社会の一員として多様な視点と共に意思決定を行う際にも欠かせません。
地域連携ワークショップ:現地で「生きた課題」に向き合う学び

早稲田大学では、企業連携だけでなく、地域社会と連携したPBL型ワークショップも数多く行っています。地域連携ワークショップでは、学生が実際に現地を訪れ、自治体や地域住民と直接対話を重ねながら、地域課題の解決策を共に考えていきます。
対象となる地域社会の抱える課題は多岐にわたります。たとえば:
- 少子高齢化による地域の衰退
- 観光資源の活用とブランド力の強化
- 空き家や商店街の再活性化
- 地域産業の継続と人材不足の解消
これらの課題に対して、学生たちはフィールドワークやヒアリングを通じて地域の「現状」と「声」を直接受け取り、自分たちなりの解決策を構想します。単なる「現地視察」ではなく、当事者として地域の一員になって考える姿勢が求められます。
ワークショップの基本構成(約2ヶ月)
地域連携ワークショップも企業連携と同様に、約2ヶ月をかけて丁寧に進行していきます。以下のようなステップで構成されており、段階的に理解を深めながら最終提案へと結びつけます。
- オリエンテーション
対象地域や課題の概要、活動の目的について事前に理解を深めます。過去の事例紹介やワークショップの意義についての共有も行われます。 - 事前調査
地域の基本情報や現状のデータをもとに、各グループで仮説を立てて準備を進めます。ここでの事前準備が、現地での理解度を左右します。 - フィールドワーク(現地訪問)
学生が実際に対象地域に赴き、住民・自治体職員・地域団体とのヒアリングや現地観察を行います。単なる見学ではなく、地域に「入る」ことを前提とした活動です。 - 自治体首長との懇談
地域行政のトップである首長と直接意見交換を行う貴重な機会です。政策レベルの視点や行政の課題認識を直接聞くことで、視野が大きく広がります。 - 追加ヒアリング・グループワーク
現地で得た情報をもとに、必要に応じてさらなるヒアリングを行い、課題の解像度を上げます。同時に、グループ内での議論を重ね、解決案を練っていきます。 - 中間報告会
地域の関係者や教員に対して中間案を発表し、フィードバックを受けます。他グループのアイデアからも学ぶ機会です。 - 最終報告会
現地自治体関係者や住民の前で、最終的な提案を発表します。課題の背景から分析、解決策、実施方法に至るまでを一貫して提示する発表となります。 - 振り返り
提案の反応や自身の取り組みを振り返り、学びを言語化します。ここでフィードバックの大切さを再認識し、自分の思考を次に活かす姿勢が育ちます。
実地での交流と提案を通じて得られる成長
このプログラムでは、都市部にいてはなかなか触れられない、地域ならではの課題や人々の声に出会えるのが大きな魅力です。2024年度には以下の地域と連携がありました:
- 岩手県田野畑村
- 滋賀県長浜市
- 静岡県伊豆市
こうした現場での経験は、机上の学びでは得られない**“人と社会のつながり”を実感できる学び**となります。現地の方々と対話を重ねることで、学生は自分自身の価値観や視点を広げ、地域に貢献する意義を深く理解していきます。
成長が見られた力①:物事を多面的に考える力
地域課題には、「正解」がありません。観光振興ひとつとっても、地元の高齢者、若者、自治体職員、観光客など、立場によって見え方もニーズも異なります。そのため、「誰の立場に立って考えるのか」「この提案は誰にとって嬉しいのか」を常に問い直す姿勢が求められます。
こうして育まれるのが、物事を多面的・多角的に考える力です。一つの側面だけではなく、異なる立場や背景からの視点を取り入れながら解決策を考えることは、将来どんな職業に就いても欠かせない力です。チームでの調整や、広報・企画職など「多様な視点を統合する」場面で特に発揮されます。
成長が見られた力②:自分の考えを分かりやすく表現する力
地域の方々との対話や報告会では、自分の考えや提案をわかりやすく、誤解のないように伝える力が求められます。専門用語や抽象的な言い回しは避け、相手の理解に合わせた言葉選びを意識するようになります。
この経験を通じて、「伝える」ことへの意識が大きく変化します。将来はプレゼンや報告書作成、SNS発信など、あらゆる場面で「伝わる表現」が求められます。地域連携ワークショップで培われたこの力は、コミュニケーション能力として社会で即戦力となるスキルへとつながります。
おわりに
企業連携ワークショップと地域連携ワークショップ――いずれも、早稲田大学の「社会とつながる学び」の象徴的なプログラムです。実在する企業や地域と協働し、現場の声に耳を傾け、自分たちの力で課題解決に挑む経験は、学生にとってかけがえのない成長の機会となります。
ここで得られるのは、教室では学びきれない実践知です。論理的に考える力、健全に批判する力、多面的に捉える力、そしてわかりやすく伝える力――それぞれの力が実際の現場で鍛えられ、自信と行動力へとつながっていきます。
「社会は教室の外にも広がっている」。そんな実感を得られるのが、早稲田のPBL型ワークショップの最大の魅力です。これからの時代に必要とされる「実社会と協働する力」を、早稲田で身につけてみませんか?
参考文献
- 早稲田大学キャリアセンター「企業連携型ワークショップとは」
https://www.waseda.jp/inst/sr/students/propro/ - 早稲田大学キャリアセンター「2024年度実施 企業連携ワークショップ」
https://www.waseda.jp/inst/sr/other/2024/11/22/5041/ - 早稲田大学キャリアセンター「地域連携ワークショップとは」
https://www.waseda.jp/inst/sr/students/region/ - 早稲田大学キャリアセンター「2024年度実施 地域連携ワークショップ」
https://www.waseda.jp/inst/sr/other/2024/09/11/4433/ - 早稲田大学『学部入学案内 GUIDO BOOK 2025』p.23–24